このたび　ギャラリー企画として　写真家中井菜央の写真集出版を記念した写真展を開催いたします。
タイトルの「繡」（しゅう）は本作に集められた写真たち全体が象徴する物を表した言葉です。
「個の存在」は「関わり」という結び目によって糸となり、時間という布地に縦横無尽に張り巡らされている。
人も物も、個として存在するという点では同じと捉え、「個の存在」をポートレートにしていきました。

９年前、祖母のアルツハイマーをきっかけに本シリーズは始まりました。

記憶を全て失った祖母の姿は、写真家としての私に「ポートレートとは何か」を再考するきっかけになりました。
被写体は、人、物、風景、光景、、、。写真集に纏まった物の中から今回は４０点ほどを展示します。
私にとっては、全てポートレートです。

光り輝くことでもなく、闇に沈むことでもない、ただそこにあるということ。私はそれをポートレートにしようと思いました。

写真展の開催に併せまして　同タイトルの写真集（発行　赤々舎）が発売されます。
一般発売に先駆けまして、会場内でお求めいただけます。

 

トークイベント開催します。
12/3（月）　18:00-19:00 中井菜央×姫野希美（赤々舎 代表）
12/7（金） 19:00-20:30 中井菜央×菅沼比呂志（インディペンデントキュレーター）
12/8（土）　18:00-19:30 中井菜央×赤城耕一（写真家）

いずれも参加費は無料、事前に　お電話または、申し込みフォームからご予約をお願い致します。