Exhibition
Room 1+2グループ展
写真展 「街を歩く」
石黒唯嗣 今谷明義 上田実 大森正信 柿間俊夫 カナイヨシノブ 河野哲也 小林マコト 佐藤謙太郎 志子田薫 外山由梨佳 永田満枝 中村タケシ 橋本文雄 森規容子
会期:2024.07.30(TUE)- 2024.08.04(SUN)
12:00 - 19:00 (最終日 16:00 まで)
街の中で写真を撮る飯田鉄先生を見つけるのは非常に難しい。濃いインディゴのデニムにダーク系のニット、首に同系のストールを巻き、暗めのベージュのハットかニットの帽子を被って、足早に雑踏の中に紛れてしまう。一度見失うとどこを歩いているのかわからない。
先生の好みは、街の隅っこに普通に佇む、使い込まれた小さな建物。ボロ屋ではなく、細かなところまで丁寧に拭きあげられ、良い感じに年月を経たモルタルやコンクリートの質感と、その周辺の景色もセットで眺めるのが先生の好みだったと思う。
どこからでも見えるランドマークのような建物ではなく、ありふれた景色の中からキラキラ輝くものを、川砂をふるいにかけるように漉し集めて見つけ出す世界を私たちは写真家・飯田鉄先生から教わりました。そして先生亡き後も、その喜びの灯を絶やさずに毎日を送っています。
飯田鉄先生はルーニィの最初から今までをずっと見届けてくださった数少ない写真家の1人です。とりわけ11年続いた街歩きワークショップは大変な盛り上がりでした。かつての参加者があつまり、先生を偲びながら新たに撮り下ろしたもの、先生と一緒に歩いた街の作品などをここに集めました。