東京の街を歩こうと行き先を検討する時に、臨海副都心の更に沖合に広がる埋立地を候補にあげる人がどのくらいいるだろうか。

そんな、候補にすら登らないような場所に敢えて行ってみたい。そこに広がる景色をカメラに収めてもらいたい、関心がなかったもの、なんとなく知ったつもりでいたものにレンズを向け、自分なりに考えてみてください。

ということを小澤太一先生にお願いして、毎年ワークショップをしています。


先ごろ、これまで地名のなかった中央防波堤内側埋立地一帯が、「江東区海の森」という名前になりました。今回はここを最終目的地として、夢の島、新木場、若洲など周辺の湾岸エリアを歩いてみることをテーマにしています。

撮るものはないかもよ、と予めお伝えしているのですが、行ってみないとどうなっているのか、わからないものです。結果として２１名の参加メンバーそれぞれ、何か見つけてきました。

ここも東京のひとつの姿です。それを身をもって体験してきました。

篠原俊之（ルーニィ・オーナーディレクター）