Exhibition
Room 1個展
窪寺雄二写真展「回想 ニルヴァーナ忌」
窪寺雄二
会期:2022.02.01(TUE)- 2022.02.06(SUN)
12:00-19:00(最終日 16:00 まで)
松澤宥は日本における観念美術の創始者にしてコンセプチュアルアートの世界的な草分けである。
私はかつて松澤が教鞭をとった美学校の最終美術思考工房の生徒だった。松澤からは彼の過去のイベント、パフォーマンスの話などを聞きながら松澤のコンセプチュアルを学んだつもりである。
とりわけ、松澤は70年代初頭に地元の諏訪の山奥に瞑想台と称するイベントスペースを作った。そこで多くのアーチストたちがいまでは伝説ともいえるイベントやパフォーマンスを繰り広げた。大きなものでは1971年夏の「音会」翌年の「雪の会座」と称するイベントなどには多くのアーチストが集まった。瞑想台を中心にアーチストらのパフォーマンスを通じてコミューンの形成を図ろうとしたのだろう。
松澤は2006年10月15日に他界した。翌年、一周忌の法事の翌日、ニルヴァーナ忌と銘打って朽ちた残骸が残る瞑想台跡でそれぞれのアーチストらが追悼のパフォーマンスを行った。
伊丹裕は松澤から託された裏プサイの箱を瞑想台跡に埋めた。赤土類は土からよみがえる如く高く舞い上がった。
今年は松澤の生誕100年に当たる。長野県立美術館をはじめ各所で記念の行事が行われる。わたしもその一つとして、その時の写真を中心に下諏訪の風景などと一緒にニルヴァーナ忌を回想したいと思う。