Exhibition
Room 1個展
泡影
西村陽一郎
会期:2024.12.19(THU)- 2025.01.26(SUN)
12:00-19:00(最終日のみ16:00まで) 月火水休廊
2024年最後の企画展は西村洋一郎さんのフォトグラム作品です。
シャボン玉を使ったフォトグラム作品は20年以上前にもモノクロ作品で発表されていますが、近年カラー作品として新たに取り組んだシリーズの中から作品を選出して紹介します。
展覧会に合わせて、会場では図録もご用意いたしております。こちらはオンラインショップでも取り扱い予定でございます。販売開始時期は改めてお知らせをいたします。
※2024年12月29日〜2025年1月8日までの間、冬季休廊といたします。
作品の中に現れるいくつもの円と白い炎のようなものは、シャボン玉の影です。
空中に浮かんでいるもの、印画紙の上に落ちたもの、弾けて飛び散ったものなどが描かれています。フォトグラム(カメラを使わず、印画紙などの感光材料に直接物の形を焼き付けた写真)の技法によって写しているため、実際とは明暗が逆転したネガ画像になっています。写真の一種というよりは、影絵、または光画と言った方が近く、分かりやすいかもしれません。
私のフォトグラムの主なモチーフは、その時々の微妙な光の加減で様々に表情を変える水です。
光り輝く光線の中に私達の感じ取る事のできる全ての色が隠されているように、無色透明な水は無限の階調の中に記されます。しかし水は流動し、前もって予測した絵柄を得るのが困難です。シャボン玉は弾けてしまい、何処へ飛んで行くかも分かりません。そのため制作はほとんどの部分を、純粋な科学的現象と偶然にまかせる事になります。そして、そこから引き出されて来るイメージは、確実に私の思いやひらめきを超えるものとなります。(1999年/西村陽一郎作品コメントより)